ver 3.1を審査に提出しました。以下、新機能や仕様変更点です。

  • コンテビュー
  • リストビュー
  • コンテPDFの読み込み
  • PDF書き出しやCSV書き出しでショットを選択して出力
  • 感度表示とデジタルでのシャッター開角度表示
  • エディットビューでの複数写真
  • バグフィックス
  • あとがき

コンテビュー

iPhoneの幅に合わせて表示するビュー。ただそれだけなのですが、非常にパワーあります。今まで無かったのが不思議なくらいです。

リストビュー

今回大幅に変わったリストビュー。ソートという機能が無くなり、常にシーン名(シーンナンバー)でソートされ、セクション分けされます。

ドラッグドロップでショットの移動。シーン名変更やロックなどシーン内のショット全体に適用するコマンドを増やしました。表示する項目を選ぶ機能を追加しました。映画やドラマでシーン数が多い時に素早くアクセスできるようにスライダーを追加しました。

コンテPDFの読み込み

今回最大の目玉機能です。コンテのPDFから画像を抽出して個別にショットデータを作成します。と言ってもAI的にコンテの画の部分を認識しているわけではなくて単純にファイルの中の画像を抜き出すので、うまくいくかどうかはPDFの作り次第です。うまくいかない場合香盤表から作るとうまくいく場合もあります。

ショットを選択して出力

PDF書き出しやCSV書き出しでショットを選択して出力できるように「複数選択」モードを追加しました。シーン名をタップでシーン内全選択、解除です。

感度表示とデジタルでのシャッター開角度表示

ND使用時の実質感度表示のオンオフ、またデジタルカメラ使用時にシャッター開角度でシャッタースピードを決めれるようにしました。現在、シャッターメニューに新たな角度を追加できないバグがあります。プロジェクトファイルの仕様変更を伴う作りであったため、直すのは今回見送ってます。台本ビューア連携時の逆スクロールは、今回リストビューとも連携できるようにしたので、無くなりました。(技術的に課題が多くなったせいでもあります)

エディットビューでの複数写真

1つのショットに複数の画像を入れた時の操作性を大幅に改善しました。ぜひ試してみて下さい。ここではあえてこれ以上書きません。

バグフィックス

英語に設定しても再起動で日本語になってしまうバグを修正

あとがき

長くなるので最後に回しましたが、いくつか書きたい事を。

もともと台本ビューアに続いてコンテビューアというアプリを構想していたのですが、ShotsData内でできる事は取りあえず取り入れてみようと始めたのがコンテビューです。これが非常に使いやすく現場で重宝したのですが、より使い勝手を良くするのに時間がかかりました。

特に悩んだのがカットナンバーについてです。ドラッグドロップで移動した時に順番が変わるのでカットナンバーを変えないといけない。最初は全カットナンバーを通しで変更するようにしたのですが、映画の現場ですでに決まっている場合もあるし、1つのカットの移動が他のカット名に影響を及ぼすのも良くない。

コンテPDFから読み込んだ時に順番はバラバラになってしまうので簡単に並び替えはしたい。

そこで考えた仕様ですが、「前のカット名が1なら1Aにする。1Aなら1Bにする。一番最初なら0にする。」この法則でカット名を変更します。後ろのカット名は何も見てません。

コマーシャルワークフローと映画ワークフロー

この2つの両立についても考えました。例えばシーン名ですが、映画なら数字でシーンナンバーになりますがコマーシャルで使う時は「〜編」みたいな事になるかと思います。

シーン名はセクションタイトルとして表示されるので、個別に表示しなくても良い、逆に邪魔になる。しかし「1−1」や「2−3」という風に表示したい場合もあります。これは環境によって選択できるように表示項目メニューを作りました。

Xcodeについて

とにかく遅い。ひたすら遅い。ShotsDataのビルドに時間がかかりすぎて作業効率が悪すぎる。他のアプリが30秒くらいでビルドできるとしてShotsDataは70秒くらいかかっていた為、そこの改善をしました。ネットで対応策をいろいろ調べて試しましたが、結局は共通する処理をまとめたり、文字列のenum化などの工夫をして現在40~50秒位にはなりました。

多言語化について

Xcode正攻法の多言語化仕様がどうにも使いづらいので、ShotsDataでは日本語と英語を個別に判定して表示していましたが、今後中国語に対応する為、毎回個別判断も煩雑になるという事で、やっと独自の多言語化仕様を作成しました。他のアプリも徐々にこのシステムに変更していきます。

長くなりましたが、ただこれだけの事をやるのに時間がかかりすぎていて、今後は出来るだけスピードアップして開発していけるようにしたいと思っています。